同じものを食べていても『太りやすい人』と『やせやすい人』では『腸内細菌』に違いがあることが近年注目されています。太りやすい人は『フィルミクテス門(通称デブ菌)』、やせやすい人は『バクテロイデス門(通称やせ菌)』が多いと言われています。
今回のコラムでは、『デブ菌』と『やせ菌』が多い方の特徴をお伝えします。
◆加勢田 千尋さん(管理栄養士)
腸専門の食育学校を運営する
「一般社団法人CHO-JIN食育協会」代表。
腸の専門家として、薬やサプリメントに頼らない
腸を元気にする食事法を発信している。
デブ菌が多いと食べ物から多くのエネルギーを吸収してしまい、消費しきれなかったものが脂肪として蓄積される為、太りやすくなると言われています。さらに、イライラや不安などのメンタルの不調、病気になりやすい、便秘や下痢などお腹の不調が気になるなど様々な不調がおきやすくなります。
デブ菌が多いのか、簡単なチェックリストで確認してみましょう!
当てはまる項目にチェックしてみましょう
□揚げ物や炒め物をよく食べる
□スーパーの惣菜をよく食べる
□チョコレートやポテトチップスなどのお菓子をよく食べる
□ストレスを感じることが多い
□他の人と同じ量を食べていても太りやすい
□便秘、下痢、ガスが溜まりやすいなどお腹の不調がある
□風邪をひきやすい
□座っている時間が長い
□糖質制限をしている
いかがでしたか。5つ以上チェックが付いた方は『デブ菌』が多い可能性があります。
続いて『やせ菌』が多いかチェックしてみましょう。
やせ菌が多いと体内への脂肪の取り込みを抑えてくれたり、交感神経に働きかけ代謝を促したりなどして体をやせやすい状態に保ってくれると言われています。
さらに、花粉症やアトピーなどのアレルギー症状が起きにくくなる、糖尿病などの生活習慣病を予防する、肌がきれいになるなど嬉しい体の変化が起こりやすくなります。
当てはまる項目にチェックしてみましょう
□洋食より和食をよく食べる
□生・ゆでる・蒸すなどで調理をした料理をよく食べる
□握りこぶし1個分程度の果物を毎日食べる
□1日1杯の味噌汁を飲む
□食べても太りにくい
□お腹の不調を感じることはあまりない
□お酢を使用した料理をよく食べる
□食事は手作りすることが多い
□家族にやせている人が多い
いかがでしたか。こちらに多くチェックがついた方は『やせ菌』が多い可能性があります。
現時点で『デブ菌』が多くても、腸内細菌の割合は日々の食生活で変化させていくことができます。やせやすくなるだけでなく、多くの生活習慣病の予防にもなる『やせ菌』。次回は『やせ菌』を増やす食生活について詳しくお伝えしていきます。