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健康コラム

【油博士コラム⑧】オメガ3とオメガ6

先月は、オメガ3やオメガ6を多く含む食材をご紹介しました。さて、この1ヶ月間、オメガ6を控えて、オメガ3がたくさん摂取できるような心がけはできたでしょうか?

美味しいと感じるもののほとんどに油脂(植物油)が使われているので、急にオメガ6を控えることは難しかったかもしれませんね。でも、今月のお話を読んでいただくとさらに改善しようと思うでしょう。

この図は、大学近くの産科で開催されている母親学級で、妊婦さんに油脂の取り方について説明する時にお見せしているものです。

どのような食材にオメガ6やオメガ3の油脂が多く含まれているか、イラストで分かりやすく示しています。

普段の食事から、オメガ6が不足することは無さそうですよね。オメガ6のアラキドン酸からは身体に入ってきた異物を排除するための物質が作られます。この物質は身体を守るためにとても大事ですが、過剰に作られ過ぎると、炎症を起こしやすい体質、例えば、花粉症やアトピー性皮膚炎など、少しの刺激でもアレルギー反応を起こしやすくなります。また、血液が固まりやすくなって血栓ができることもあります。

これに対して、オメガ3の食材はどうでしょう? 積極的に摂取することを心がけないと不足しそうですよね。オメガ3のEPAは血液の流れを改善させたり、DHAは脳や眼に多く取込まれ、情報の伝達をスムースにしてくれます。

つまり、オメガ6とオメガ3はどちらも大切な脂質ですが、そのバランスが大切なんです。もう一度、エネルギー源としての油脂ではなく、身体の調子を整えてくれる油脂について、毎日の食生活を見直してみてください。

 


◆あぶら博士プロフィール

*守口 徹 先生(薬学博士)

麻布大学 生命・環境科学部 教授

日本脂質栄養学会 理事長

 

 

 

 

*原馬 明子 先生

麻布大学 生命・環境科学部 特任准教授

 

 

 

 


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