1年の中で最も乾燥しやすい冬の時期。
保湿化粧品などで外から保湿するのも大切ですが、それ以上に大切なのは体の内側から潤すことです。そのためには腸内環境を整えることが重要となります。
今回は腸内環境を整えて体の内側から潤す3つのポイントとレシピをご紹介します。
目次
腸内環境を整えるためにまず大事なことは、腸にとって有益な働きをする善玉菌を増やしていくことです。
このためにおすすめしている納豆や味噌、醤油、酢などの発酵食品には乳酸菌や麹菌、酢酸菌など様々な菌が含まれています。
これらの食品は1種類ではなく多種多様に摂ることで腸内環境が整いやすくなります。
そして摂り入れた腸内細菌のエサとなる、野菜や果物に含まれる食物繊維、オリゴ糖などを積極的に摂ることで腸内環境が整います。その結果、便秘などの腸トラブルが解消し、肌トラブルの改善に繋がっていきます。
冬は気づいたら半日水分を摂っていなかった…と
いうこともあるほど意識しないと水分補給を忘れがちです。水分摂取量が減ることで血液中の水分が不足し、血行不良が起き、肌の新陳代謝が悪くなることで乾燥しやすくなります。
また、水分量が減ることで便が固くなり便秘が悪化し、腸内環境が悪くなる原因にもなります。
水分補給には、カフェインが含まれていないお茶やハーブティー、水を1日1ℓ以上飲むように心がけましょう。また、今の時期は特に体を冷やさないために温かいものを飲むようにしましょう。
オイルや脂質と聞くと、避けるべきものと思う方も多いと思いますが、
肌を構成する細胞を作るにはオイルが不可欠で、不足すると乾燥肌の原因にもなります。
肌の細胞を作る材料になるオメガ3などの不飽和脂肪酸は、体の中で作り出すことができません。そのため、毎日小さじ1杯弱程度のえごまオイルを摂ることがおすすめです。
今回ご紹介するレシピは、体の内側から潤す3つのポイントを一気に取り入れられるトマトスープです。
酒かすには肌代謝に必要となるビタミンB群やメラニン色素の合成を抑えるコウジ酸が豊富に含まれています。お肌を潤したり、きれいに保ったりするためにおすすめの発酵食品です。
トマトに含まれる抗酸化作用の強い「リコピン」は加熱して油と摂ると吸収率がUPします。
食事にスープを取り入れることで野菜や水分の摂取量が増えるので、寒い時期には特にスープを献立にいれるようにしましょう。
【材料】(2人分)・カットトマト水煮缶…160g
・にんじん(拍子木切り)…30g
・はくさい(ざく切り)…40g
・しめじ(子房に分ける)…30g
・水…400㏄
・酒かす…20g
・みそ…大さじ1.5(約27g)
・えごまオイル…小さじ2
【作り方】
① 小鍋にカットトマト水煮缶とにんじん、水を入れ中火にかけ沸騰させる。
② 5分ほど煮たら、はくさい、しめじを加えてひと煮たちさせる。
③ 煮ている間に小皿に酒かすと煮汁を少し入れ、500Wのレンジで10秒加熱し
酒かすを溶かす。
④ 溶かした酒かす、みそを鍋に加えたら器に盛り、えごまオイルを1人前につき小さじ1ずつ加える。
(レシピ考案:一般社団法人CHO-JIN食育協会インストラクター/栄養士 柴田今日子)
◆加勢田 千尋さん(管理栄養士)
腸専門の食育学校を運営する
「一般社団法人CHO-JIN食育協会」代表。
腸の専門家として、薬やサプリメントに頼らない
腸を元気にする食事法を発信している。