梅雨のジメジメとした暑さ、そして年々厳しさを増す夏の暑さ。熱中症までいかなくとも体がだるい、気力が落ちる、食欲が落ちる…などの不調に悩まされていませんか?
今回は
〇暑さに負けない体を作るための3つのポイント
〇体を整えるためにおすすめのレシピをご紹介します。
目次
暑熱順化という言葉をご存じでしょうか?
暑熱順化とは体を暑さに慣れさせることです。順化が起きることで発汗量や血流が増加し、体にたまった熱をうまく放散できるようになったり、汗に含まれる塩分が減り、体が暑さに耐えられるようになります
この暑熱順化が起きるまでに2週間程度かかると言われています。そのため本格的に暑くなる前に汗をかく程度の少しきつい運動(ウォーキングなど)を30分程度行うようにしましょう。
人の体は発汗し、その汗が蒸発するときの気化熱※1で体温を下げています。そのため発汗量が増える夏場はほかの季節に比べて多めに水分を補給する必要があります。毎日どれくらいの水分をとっていますか?1日の推奨される水分摂取量は1.2リットルと言われていますが、水を飲む習慣がない人がいきなり摂取量を増やすと胃腸に負担がかかってしまいます。水を飲む習慣がない方は、時間を決めてこまめに水分をとる習慣をつけるようにしてから推奨量に近づけられるようにしましょう。
※1 気化熱とは 液体を気体に変化させるために必要な熱のこと。
暑い夏は食欲がなくなり食事を疎かにしていませんか?食事量が減ることでエネルギー不足になり体の倦怠感が増すことでさらに食欲がなくなる、という連鎖に陥ってしまいます。また汗にはナトリウムやカリウム、マグネシウムなど必要なミネラル分が含まれており、汗とともに排出されてしまいます。そのため体を動かすエネルギー源である炭水化物、脂質、たんぱく質はもちろん野菜や果物類をしっかりとるように心がけましょう。
暑さに負けない身体を作るためには、バランスのいい食事をとる必要があります。また夏場になると冷たいものや生食のものが多くなりますが、胃腸が冷えたり消化に負担がかかったりするなど腸の状態が悪くなる原因の一つになります。夏場でも加熱した食材をとるように意識しましょう。こういった食事や生活のポイントは腸内環境を整えるために必要なポイントでもあります。腸内環境が整うと免疫力も整うので外からの刺激に負けにくい体を作ることができます。
今回は体を作るたんぱく質と、カリウムがとれる野菜のマリネをご紹介します。えごまオイルととることで、夏に旬を迎える色鮮やかな野菜に含まれる脂溶性ビタミンの吸収率もあがるので食べる前に和えて暑さに負けない体を食事から作っていきましょう。
【材料】(2人分)
・白身魚…2切れ(160g)
・玉ねぎ(スライス)…大1/4個(60g)
・赤パプリカ…1/4(30g)
・オリーブオイル…大さじ1
・片栗粉…少々
・塩…小さじ1/2
・こしょう…少々
調味料A 合わせておく
・米酢…大さじ2
・はちみつ…小さじ1
・しょうゆ…小さじ1
・レモンの絞り汁…(お好みで)少々
・えごまオイル…小さじ2
【作り方】
1. 玉ねぎ、赤パプリカを耐熱容器に入れラップをしたら500wのレンジで2分加熱する。
2.温かいうちに調味料Aを1にかけて馴染ませる。
3.白身魚に片栗粉、塩、こしょうをまぶし、オリーブオイルをしいたフライパンで焼く。
4.皿に3を盛り2とえごまオイルをかける。
(レシピ考案:栄養士・腸の学校インストラクター/柴田今日子)
【参考文献】
環境省「熱中症を防ぐためには」熱中症予防情報サイト熱中症環境保健マニュアル2018(2018)https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/envman/3-1.pdf(最終閲覧日:2021年5月30日)
◆加勢田 千尋さん(管理栄養士)
腸専門の食育学校を運営する
「一般社団法人日本腸内環境食育推進協会」代表。
腸の専門家として、薬やサプリメントに頼らない
腸を元気にする食事法を発信している。