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健康コラム

【腸活コラム】生活習慣を整えよう!毎日をハツラツと過ごすポイント

日本の高齢化は急速に進み、「日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究」よると2012年は65歳以上の7人に1人が認知症と推計され、2025年には5人に1人になると推計されています。

認知症はいくつかの種類がありますがその中でも多いのがアルツハイマー型と呼ばれる、脳神経の変質により脳の機能が低下する認知症です。アルツハイマー型はいまだ原因が特定されていませんが、アミロイドβというたんぱく質が脳に蓄積し、これが脳神経の変質に関係しているという説が有力視されています。

今回は
〇アミロイドβ増加予防のための生活のポイント3つ
〇ポイントを踏まえたおすすめレシピ
をご紹介します。

 

生活習慣の見直しが認知症予防のカギ⁉アミロイドβ増加予防のための生活ポイント

1.バランスの良い食事



アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症※1といった認知症は生活習慣病(特に糖尿病や高血圧)と関係があると言われています。バランスのいい食事を摂るために下記を意識するようにしましょう。

・糖質制限など偏った食事制限を行わない
・1日両手のひら3杯分の野菜を食べるよう心がける(特に色の濃い野菜を増やすよう意識する。ファイトケミカル※2や葉酸、ビタミン類をとることができる。)
・オメガ3を含む青魚やえごまオイル、またオレイン酸を含むオリーブオイルやナッツ類を適宜取り入れる

※1 脳血管性認知症とは 脳梗塞や脳出血により起こる認知症のこと。
※2 ファイトケミカルとは 植物が外敵や刺激から身を守るため作り出す色素や苦味などの成分のこと。抗酸化作用が強いと言われている。

2.よく噛んで食べる



食事の時、ひと口で何回噛んでいますか?

食べ物を噛むとき、口の中の器官が刺激を受けその下にある血管が収縮し脳に送られる血液が増えます。また噛む刺激が感情や記憶のコントロールなどを司る前頭前野や、「記憶の司令塔」と呼ばれ空間認識を司る海馬に刺激が行くことで脳が活性化すると言われています。

このように噛むことは消化を助けるだけでなく脳へも良い影響を及ぼします。目標はひと口30回ですが、まずは10回や15回など少ない回数を目標に今日から意識して噛むようにしましょう。

 

3.睡眠をしっかりとる



睡眠不足は慢性的な眠気や疲れにとどまらず、酷くなると生活習慣病のリスクが高まりひいては認知症のリスクも高まってしまいます。またアミロイドβは脳が活性化したときに発生し健康な人にも存在するたんぱく質ですが、ノンレム睡眠※3時に脳内から排出されると言われています。睡眠不足や加齢によりアミロイドβの排出がうまくいかないと脳に蓄積し、結果認知機能の低下が起きると考えられています。

個人差がありますが、6時間~8時間の睡眠時間を確保するようにしましょう。そして睡眠の質も大切なので、生活リズムを整える、日々の適度な運動、夕方以降のカフェインは控えるなど睡眠の質を上げる生活習慣を身に付けるようにしましょう。

※3 ノンレム睡眠とは 脳と身体が深い睡眠に入っている状態

 

おいしく対策しよう! 食感が楽しい秋サラダ



今回ご紹介するのは秋の腸活サラダです。アーモンドや梨は噛み応えがあるのでしっかり噛むことを意識でき、それぞれ違った食感を楽しむことができます。

梨は消化酵素の1種であるプロテアーゼを含んでいるので、夜に食べることで消化の負担を軽減し、よりよい睡眠をとることが期待できます。

かぼちゃや色の濃い葉物野菜(ベビーリーフやサニーレタスなど)は緑黄色野菜に分類されます。緑黄色野菜に含まれる脂溶性ビタミンはオイルと一緒に召し上がることで体への吸収率が上がると言われており、えごまオイルと相性がばっちりです。ぜひえごまオイルと塩で、旬の野菜や果物の味を楽しんでください。

 

かぼちゃと梨の秋サラダ

【材料】2人分
・かぼちゃ…1/8個
・梨(皮をむいてさいの目切り)…1/2個
・サラダミックス…1パック
・アーモンド(砕く)…10粒
・えごまオイル…小さじ2
・塩こしょう…適量

【作り方】
1. かぼちゃの種を取り600Wのレンジで4分加熱して、角切りにする。
2. お皿に材料を盛り付ける。

(レシピ考案:栄養士・腸の学校インストラクター/柴田今日子)


◆加勢田 千尋さん(管理栄養士)

腸専門の食育学校を運営する

「一般社団法人日本腸内環境食育推進協会」代表。

腸の専門家として、薬やサプリメントに頼らない

腸を元気にする食事法を発信している。


【参考文献】

内閣府「高齢者の健康・福祉」平成29年版高齢社会白書(概要版)(2018)https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_2_3.html(最終閲覧日:2021年9月26日)

厚生労働省「こころの病気を知る 認知症」知ることからはじめようみんなのメンタルヘルス(2011)https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_recog.html(最終閲覧日:2021年8月15日)

厚生労働省「もし、家族や自分が認知症になったら知っておきたい認知症のキホン」政府広報オンライン(2020)https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201308/1.html(最終閲覧日:2021年8月15日)

内閣府「高齢化の現状と将来像」令和2年版高齢社会白書(全体版)(PDF版)(2020)https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2020/zenbun/02pdf_index.html(最終閲覧日:2021年8月15日)

公益財団法人長寿科学振興財団「認知症予防のための食事とは」健康長寿ネット(2021)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyou-shippei/yobou-nichi-shokuji.html(最終閲覧日:2021年8月15日)

株式会社ロッテ「噛むと脳が活性化する⁉噛むことと脳の関係とは…」噛むこと研究室(2019)https://kamukoto.jp/brain/845(最終閲覧日:2021年8月15日)

厚生労働省「睡眠と生活習慣病との深い関係」e-ヘルスネット(2021)https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-008.html(最終閲覧日:2021年8月15日)

日本生命相互会社「認知症予防には、「睡眠時間の確保」が必要なのはなぜ?」100年人生レシピ(2020)https://special.nissay-mirai.jp/jinsei100y/hints/ps6l1(最終閲覧日:2021年8月15日)